内科地方会への抄録登録を終えた。
テーマは「ステロイド減量時に低Na血症が顕在化し、アジソン病の合併を認めた血清反応陰性関節リウマチの一例」。
一見、リウマチの活動性や薬剤性の電解質異常に見える中で、
「どこかおかしい」と感じて、迅速ACTH刺激試験を行った。
小さな検査だったが、それが診断の決め手となった。
アジソン病という言葉は、教科書では知っていても、
実際の臨床の現場で出会うことは多くない。
それでも、見逃さないためには、
「違和感をそのままにしない」ことが大切だとあらためて感じた。
抄録を書くたびに思う。
診療の記録は、過去の診察の整理であると同時に、
未来の診療を変えるためのメモでもある。
この小さな症例報告が、
どこかで誰かの「もしかして」に繋がればいいと思う。